もちろん、ただ「家賃が高いから安くしろ」と言うわけにはいかない。大切なのは、タイミングと証拠集めだ。
「チャンスは5月と11月。例年、4月と10月は人の大移動によって賃貸市場が大きく動くので、その直後に入居者に退去されるのは、家主にとっては痛手になります。この時期に契約更新を迎えるのであれば、家賃や更新料の引き下げの交渉に応じてもらえる可能性が高まるでしょう。大家や管理会社に“このままなら契約更新のタイミングで引っ越しを考えています”などと伝えてみてください」(井上さん)
交渉をうまく進めるには、周囲の相場を調べることが重要だと、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんが言う。
「ポイントは築年数、広さ、駅からの距離など、同じような条件の近隣の物件。“こんなに安いところがありますよ”と、交渉がしやすくなります。その結果、家賃が月5000円下がった人もいます」
低金利のいまこそローンの借り換えを
持ち家の場合は、住宅ローンの負担をどう減らすかがカギを握る。いま組んでいるローンよりも低い金利のものに借り換えることができれば、返済総額が減る場合がある。家計再生コンサルタントの横山光昭さんが言う。
「ローンの残高が1000万円以上で、返済期間が10年以上、そしていまの金利と借り換え後の金利差が1%以上なら、借り換えた方がお得です。ネット銀行なら借り換え手数料は比較的安いので、場合によっては金利差が0.5%でも得になることも。借り換え後の返済額をシミュレーションできるウェブサイトもあるので、検討してみてほしい」