吉田みく「誰にだって言い分があります」

コロナ禍の「推し活」事情 リモートサイン会は高倍率でも「超感激!」

韓流アイドルにハマった女性看護師

 都内在住の看護師、渡辺ひとみさん(仮名、32歳)は、韓流アイドルとのオンライン上でのコミュニケーションを生きがいにしているそうだ。

「たまには息抜きに外出したいのが本音ですが、職業柄、普段の行動には慎重にならざるを得ません。そんな気持ちが落ち込んでいた時に出会ったのが、韓流アイドルだったんです」(渡辺さん)

 今までアイドルなどに全く興味がなかったという渡辺さんだったが、たまたま聴いた韓流アイドルの曲にハマったことがきっかけで応援するようになったそうだ。

「最初は曲だけ聞いていましたが、SNSを通じて彼らの私生活に触れる機会が増えたことで、より色々と知りたくなりました。そこで参加したのがテレビ電話サイン会。わずか1分でしたが、直接話すことができて良かったです。超感激しました」

 渡辺さんが参加したのは、人気韓流アイドルのテレビ電話サイン会。CD購入で抽選の権利を得られるという。しかし倍率が高いため、対象のCDを何十枚も購入して当選確率を上げる必要があると藤田さんは話す。金額にすると1回の抽選に3万円以上かけることもあるそうだが、それも応援の一つだと話していた。

「彼らは神対応で有名なんです。テレビ電話越しに『おやすみ』とか『頑張ってね』など、私の目を見ていってくれるんです。仕事で疲弊している私にとっては、至福のひととき。コロナが収束したら、ぜひ会場に足を運んでみたいと思います」

 テレビ電話サイン会のほかにもオンライン配信が定期的に行われており、閲覧することが楽しみだと渡辺さんは話す。最近では、頑張っている韓流アイドルをSNSで発掘するのも趣味の一つになっているそうだ。

 新型コロナウイルス感染拡大と向き合う生活が続く中、アーティストたちは様々な形でファンとの距離を縮めていることが分かった。ファンもアーティストも、コロナ禍でできる形で応援と活動をすることが今は求められているのかもしれない。

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