全国保証(7164)市場平均予想(単位:百万円)
企業概要
住宅ローン保証を中心に信用保証業務を行う、日本唯一、独立系の信用保証会社の最大手企業です。
独立系というのはどういうことかというと、住宅ローン業界では保証会社は金融機関の子会社であることが多いのですが、同社はどの金融機関にも属していないということです。独立しているため、銀行や信用金庫をはじめ農協や漁業協同組合、信用組合といった全国各地の様々な金融機関と契約することができます。つまり、リスク移転ニーズに応えられる、数少ない保証会社と言えます。
同社はこのような特色を活かして、現在726の金融機関と提携し、全国の主要都市を中心に13店舗を展開しています。
2016年には保証債務残高(住宅ローンなどの保証を引受けている金額)は10兆円を達成し、件数にすると63万件を突破しました。
注目ポイント
提携金融機関数の拡大や新規保証実行額増加により保証債務残高の一層の成長が見込まれる。低水準の与信関連費用にも支えられ、順調な利益成長を期待できると思います。
また同社は、17/3期の見通しについて、大手銀行からの高単価住宅ローンの取り込みが増えていく見方を示しており、新設住宅着工の復調、歴史的な低金利を受けて住宅ローンの新規実行件数が増えやすい環境の中で好調な業績推移が続くと見られます。
現在5%程度の低シェアであっても、提携金融機関数の増加や深耕が進むことで、保証債務残高の拡大が促されるため、シェア拡大の余地は大きいと思います。
一方、財務基盤は非常に安定しています。同社の場合、負債のほとんどが返済の必要のない前受収益であり、有利子負債はありません。流動比率も6倍のとても高い水準で推移しています。また資本効率を示すROE についても、25.6% の水準(16/3期) にあり、収益性の高さを反映しています。非常に安定した財務内容だと思います。
同社の株主優待は、5000円相当のクオカードか5000円相当のカタログギフトを選ぶことができます(権利確定は3月31日です)。
株価指標に過熱感はなく、ちょうど、50日線と200日線の間まで割り込んできたところです。
景気先行きに不透明感はあるものの、住宅ローン市場は少なくとも足元では堅調であり、低金利が追い風となる企業です。
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