この場合、くれぐれもレバレッジを高くしすぎないことが重要だ。スワップ狙いの投資で最も犯しやすい失敗は、高金利に気を取られて安易に高レバレッジでポジションを取ってしまうことだからだ。
FXではなく有利な外貨預金だと割り切って、できればレバレッジをかけずに、かける場合でも3倍を限度にしたい。
世界的な低金利が続く中、高金利通貨のスワップ狙い投資の難易度は上がっているが、こうした状況は永遠に続くわけではない。
アメリカの利上げがある程度の水準まで進行すれば、2000年代半ばのように米ドル円でもスワップ狙いの投資ができる時期がやってくるだろう。
このような局面であれば、さらに金利の高い新興国通貨のレートも比較的安定し、高いスワップ金利をコツコツと積み重ねる投資もしやすくなるはずだ。
かくいう羊飼い自身も、かつては豪ドルでのスワップ収入で生活することを夢見て「羊飼い」と名乗り始めたほどハマっていた時期がある。
スワップ狙いだけでなく、差益狙いのトレーダーにとっても当面は厳しい市場環境が続きそうだ。こうした時期は無理をせず、市場の動きをしっかり観察しながらチャンスに備えよう。
※マネーポスト2016年秋号