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ユーロ圏で頻発するISのテロ 欧州景気は長期的に下ぶれ

◆ユーロ大幅下落の要因となるか

 こうしたテロは、今後も終わりが見えないままに延々と続くことが予想され、ユーロ圏の体力を大いに消耗させ、さらには域外からの投資を抑えることになり、引いては「ユーロが大幅に下落する主たる原因」になる可能性があります。

 上記でも申し上げましたように、ISが関与したとされるユーロ圏でのテロは、ここ1年でパリ、ブリュッセル、ニースなどがありました。

 そのたびに多くの犠牲者を出しましたが、ISとあたかも宗教戦争に陥っているとすれば、テロはいつになっても終わらないことになると思います。

 それにより、社会全体の恐怖感は、いつになっても拭いさることはできなくなるでしょう。社会活動は停滞し、景気の低迷から、現在膠着状態にあるユーロ/ドルは、下落を再開するものと思われます。

 つまり、他にもユーロ安要因はあるものの、エンドレスに景気を下ぶれさせるのは、なによりも、このテロという一種の宗教問題だと思います。

 既に申し上げましたように、宗教の怖さは、ダメとなると、妥協がなくなり、また終わりがないことだと思われ、これにとりつかれたユーロ圏は、長期低迷を余儀なくされるでしょう。

※マネーポスト2016年秋号

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