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医療分野でビッグデータ活用進む可能性 医療費削減の切り札に

 日本ではこれまで、死亡や疾患に関わる医療データの第3者活用に対する障壁が高かったが、来春にも施行される見通しの改正個人情報保護法では、誰の情報なのかを特定できなければ企業は断りなく自由に情報を活用することができるという。この動きは医療分野においても影響は大きく、医療データの幅広い活用が予想される。

 将来的に医療データの活用は、医療・介護向けのAI(人工知能)の進化にも貢献し、医療ロボットの研究・開発にも大きな役割を果たすことになるだろう。

 外来患者、入院患者の増加は、多忙な医師をさらなる激務に追い込むことになるが、米国IBM社のAI「ワトソン」が膨大な論文と遺伝子情報を読み取り、そこから白血病患者を助ける方法を見つけたように、人工知能やロボットが医師の替わりに病気を診断し、治療をする日がそう遠くない将来やってくるかもしれない。

 改正個人情報保護法の施行はその大きなきっかけになるかもしれず、大変注目されるところだ。

文■小池麻千子(グローバルリンクアドバイザーズ):アナリストとして企業リサーチを担当。訪問企業は海外企業を中心に多数。企業訪問・分析で培ったファンダメンタルズ分析を用いたボトムアップリサーチによる銘柄選定を得意とする。

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