相手の不安に配慮しつつ……というが、どうしたらいいのか。これについて、コミュニケーションアドバイザーの森優子さんはこうすすめる。
「謙虚に喜ぶこと、やんわり否定すること、これをセットで返すことを覚えておくと、うまく切り抜けられます」
とはいえ、投げられた質問に対し怒りを感じ、つい感情的になってしまうこともある。
「答えにくい質問をするような人は、精神的に幼く、自信がない人が多い。それを踏まえておくと、相手への見方が変わり、返答にも余裕が出ると思います」(森さん)
何を言われても動じない自分を育む
一方、エッセイストの海老名香葉子さんは、何を質問されても動じない自分を育てることも大切だと言う。
「若い頃は、人からどう思われるかを気にしてしまいがちです。私もそうでした。でも47才のときに、夫(林家三平さん・享年54)が亡くなり、仕事や生きがいに邁進するように。そうしているうちに、自分自身が成長したんでしょうね。何を言われても気にならなくなり、嫌な質問に対しても、相手に配慮しつつ正直に答えられるようになりました」(海老名さん)
心が成熟していれば、相手に配慮ができるため、答えづらい質問をしようとも思わなくなるし、逆にうまく返せるようになる。
いや、まだうまく答えられないという人は、これから紹介する賢人たちの神回答を参考にしてほしい。
どう答える?嫌な質問への神回答リアルケース
【お題】「あなた、モテるでしょ」
【賢人の回答例】
「やだー! 初めて言われました~。今日からモテ期始まるかも~!(本気に思っていない感を演出。盛り上がる話でもないので、ここで終わらせたいという念を込めます)」(お笑い芸人・横澤夏子)
「そんなふうに思ってもらえてうれしいです。でもいまはすっかりモテなくなりました」(森さん)
「モテるわよ。キワモノばっかりに(これで笑いをとれたことが!)」(ライター歴43年のオバ記者・野原広子)
【アドバイス】ほめ言葉として素直に受け取るのも手。
「相手はあなたに“女としての現役感”を感じるのでしょう。笑いを入れつつ、否定方向の回答がスマート。私自身は言われたことがありませんけどね(笑い)。もし言われたらほめ言葉として“ありがとう”と素直に受け取ります」(海老名さん)