また、はじめからパートナーを持たないと決めて精子提供を受け、ひとりで出産する女性も増えている。自らの意思でシングルマザーになる「選択的シングルマザー」は、ここ15年で約3倍にも増えているとの調査もある。
金沢大学大学院医薬保健学総合研究科助教の日比野由利さんが言う。
「日本人男性には、いまだに“家事・育児は女の仕事”と考える、保守的な家庭観の人が多い。ひとりで子供を産み育てられるだけの経済力があるような、いわゆる高学歴・高収入の女性とは、特に結婚や育児において価値観が合わないことが少なくありません。
そうした女性たちは、子供を持ちたいと思ったとき“どうせ家事育児をひとりで負担せざるを得ないなら、男は必要ない”と考える。経済的に自立した女性の増加と選択的シングルマザーの増加は、無関係ではないでしょう」
もはや年齢や性的指向、ライフスタイルにかかわらず「欲しい」と強く思ったとき、ほぼすべての人が、子供を持てるようになったのかもしれない。
※女性セブン2021年12月2日号