ライフ

鎧塚俊彦氏は最期まで尽くしたが… 配偶者の死後「義両親の面倒」どこまで見るべきか

女優の川島なお美さん(撮影/矢口和也)

女優の川島なお美さん(撮影/矢口和也)

 義父をひとりで介護し続けたのは、愛知県に住む村田直美さん(仮名・58才)。

「3、4年前から近くに住む義父の足腰が悪くなり、週に1、2回、夫とともに実家に通う生活に。ところが昨年、夫が事故で急死。私はその後も仕事の合間をぬって介護に通っていましたが、足腰の状態は悪くなるばかり。そんなある日、義父が『介護付きマンションで暮らしたい』と言い出したんです。『もう充分にお世話になったし、もうこれ以上、あなたに迷惑はかけられない。これからは自分の幸せを考えて』という言葉に涙があふれました」

義両親の介護をめぐって夫のきょうだいと諍い

 もちろん、すべての人がこの2人や鎧塚氏のように、義両親と円満な関係を築けているわけではない。

 山口県の中村尚子さん(仮名・49才)は、先日、自分と同じように義母と同居している友人の夫の訃報を聞き、不安にかられたという。

「長年、姑の嫁いびりに悩まされてきました。夫はマザコンで一度もかばってくれたことがありません。友人は夫に妹がいたので義母を引き取ってもらえましたが、うちの夫は一人っ子。もし彼に先立たれたら、義母と暮らしていく自信なんてない。できればすぐにでも関係を断ち切りたいほどですが、親戚たちに『なんて冷たい嫁だ』と言われそうで……。田舎なので姑から逃げても、噂がついてくるでしょう」

 夫の死後、義両親の介護をめぐって夫のきょうだいと揉めるケースもある。義両親と同居している埼玉県の中島明子さん(仮名・54才)は涙ながらに語る。

「夫が生きているうちは義妹とも円満で、家に遊びに来ては『ごめんなさいね。もっと私が面倒を見られればいいんだけど』と言ってくれていました。ところが昨年、夫ががんで亡くなると態度が一変。義両親を引き取るか、こちらに引っ越してきてもらえないだろうかと相談すると、『いままで一緒に暮らしてきたのに見捨てるなんて!』と激昂。もう名字も違うからと、私に介護を押しつけてきました。『見捨ててるのはあなたでしょ!』と叫べばよかった」

関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。