「Bさんの物件の場合、東京駅まで2度乗り換えるため、新幹線を利用する機会の多い出張族ビジネスマンに避けられる。最寄り駅がJR東海道本線や京浜東北線など大都市に繋がっている路線の駅なら、遠くても価格は安定したでしょう」(同前)
Bさんの場合は郊外のニュータウンのマンションだったことも逆風だった。
「日本の人口が減少しているせいで、都心部に住める人が増えた。実際、廃墟化しつつあるニュータウンは数多くあり、値は下がっている」(同前)
「立地」の評価は「最寄り駅への近さ」や「ターミナル駅へのアクセス」のみでは決まらない。マンション周辺にどんな施設があるかも重要だ。
「名門小学校の近くは、塾などが充実していてブランド化している。たとえば、お茶の水女子大にほど近い東京都文京区の名門区立小・窪町小学校の学区は人気が高く、評価額が周囲より1割アップします。裏を返せば、道を一本隔ててこの学区から外れてしまうと、立地がほとんど変わらないにもかかわらず評価額が1割低くなってしまうのです」(同前)
近年はタワーマンションに住むことが一種のステータスになりつつあるが、ここにも注意点がある。