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イー・ガーディアン(6050):事業間のシナジー効果による利益率拡大の期待

イー・ガーディアン(6050)市場平均予想(単位:百万円)

tomatsu160926

企業概要

 同社は、ブログやSNS、ソーシャルゲームなどの運営者向けに投稿監視サービスやカスタマーサポートなどを提供しているアウトソーシング事業を主力としています。2016年9月16日をもって東証一部へ市場変更したばかりの成長企業です。

~人間の対応力と人口知能による効率性~
 同社の監視サービスでは、24時間365日稼働する700名の有人監視に、AI型の監視システムも併用し、月間監視投稿数は大規模サイトを中心に約3000万件に上ります。

~M&Aを積極的に行いながら事業領域を拡大~
 同社は2010年の東証マザーズ上場以来、事業提携やM&Aを積極的に実施しながら事業を拡大してきました。

 具体的には、ネット監視事業のイーオペ(株)、人材サービスのパワーブレイン(現リンクスタイル(株))、デバッグ事業のトラネル(株)、サイバーセキュリティ診断サービスのHASH コンサルティング(株)などをグループ化しました。これによりインターネット総合セキュリティをワンストップでできる体制となりました。

 現在は関連会社5社を含め全国5都市12拠点、723名の従業員(契約社員572名)擁す企業グループとなりました。クライアント企業は700社を超え、常時300社が稼働しているといいます。

 売上構成比はソーシャルサポート46%、ゲームサポート36%、アド・プロセス14%、その他4%(15/9月期)となっており、ソーシャルサポート事業とゲームサポート事業が主力事業となっています。

注目ポイント

 同社は上場以来「インターネット総合セキュリティ企業」を目指して事業拡大を遂げてきました。そして一連のM&Aによって同社の事業体制は概ね整備が完了したのではないかと見られます。

 HASHコンサルティング(株)の子会社化によりWEBアプリケーションの開発・設計が、トラネル(株)の設立によりデバッグなど検査業務、リンクスタイルによる人材領域への対応が可能となり、既存の運用・風評調査を同社とイーオペが担当するという体制となったのです。

 インターネットセキュリティ周りを一貫提供できる体制は同業他社には見られない強みです。

 2015年9月期の実績を見ると、営業利益率は10.9%、売上高成長率(前期比)は22.2%と高水準にあります。またROEについても15.9%と経営効率の高さを示しています。足元の業績も好調で、当第3四半期累計期間では営業利益率は15.4%に4.5ptの急改善を見せており、今後は事業基盤拡大による業績推移が期待されるでしょう。

 16/6月末の財務状況は、有利子負債ゼロ、自己資本比率72.3%、現金等が11億7000万円と問題なく安全です。

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