18都道府県で適用されていた新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」は、3月21日をもって全面解除された。飲食店への時短営業要請も終了となり、外食をする機会も増えそうだが、コロナ禍によってメジャーになった“黙食”を推奨する店は、今後もその方針を続けるのだろうか。客の中には「黙って食事するのは気が楽だった。なんなら店員にも話しかけられたくない」と考える人もいるようだ。
外食産業に詳しいライターの小浦大生氏はこう話す。
「まん防が解除になることで、営業時間を元通りに戻す飲食店は多いでしょうが、一方で店内での感染対策については、まだまだ続くと思います。マスクの着用をお願いするお店もあれば、“黙食”を推奨するお店もあるだろうし、逆にコロナ前と同じスタイルで営業をするお店も出てくるかもしれません。消費者にとっては、“どのような感染対策をしているか、あるいは対策をしていないか”という点もお店選びの要素となっていくと思います」
都内に住む会社員のAさん(30代/男性)は、「コロナによって、黙って食べることが推奨されるようになり、快適になった」と明かす。
「そもそも外食時は、とにかく静かに黙々と食べたい。誰とも話をしたくないし、できれば周りのお客さんの会話も聞きたくない。私が外食に求めているのは“食”のみであって、“コミュニケーション”ではないんです」(Aさん)