店員と仲良くなってみたはいいものの、居心地の悪さを感じてしまうケースもある。都内に住む自営業・Cさん(40代/男性)こんな実体験を明かす。
「以前住んでいたマンションの近所に、とてもおいしい個人経営のラーメン店があって、頻繁に通っていました。住んでいるのも近所だから、よく店主と街ですれ違って会釈をするようにもなって、お店でもいろいろと会話をするようになりました。
ある時、店に行くのが1か月くらい空いたことがあって、そしたら店主から『お久しぶりですね』って言われたんです。単純な挨拶ですし、久しぶりなのは事実なんですが、なんだか申し訳ない気持ちになってしまいました。自分のペースでその店に行きたいんですが、逆に行きづらくなって、どんどん足が遠のくようになってしまいました。難しいですね……」(Cさん)
客にとっては、飲食店における“店員との距離感”もまた、店選びの重要な基準となっている。コロナ禍が終わった後も“黙食”を推奨する飲食店のニーズはあるのかもしれない。