錦戸さんはその際に質問してほしいこととして、以下の4つを挙げている。
【1】中途採用者の定着に向けて、どのような対策がとられているか——入社直後の引継ぎは出社かリモートか。出社した際に、質問できる人がいるか。
【2】テレワークの社内ルールはどんなものがあるか──出社する機会がどれだけ得られるか、希望した日にテレワークができるかどうかなど、社内のテレワークを行う上でのルールをできるだけ詳しく訊く。
【3】業務に関することは誰に聞けばいいのか──わからないことを聞こうにも改めて打ち合わせの時間を設定しなければならないテレワークでは難しい。誰にどんなタイミングで聞けばいいか事前にわかっておくと、心理的にラク。
【4】業務以外の会社のことは誰に聞けばいいのか──経費の使い方、領収書の扱い、資料の受け渡し、機密情報の扱いといった細かいことについては、忙しい上司には訊きづらい。メンター(相談者)やバディ(相棒)のような人がいると、仕事をする上での安心感が増す。
情報の行き違いやボタンを掛け違えたまま話が進んでしまうことはテレワーク時代には起きやすい。社会人経験が長くても新しい会社に入ったらわからないことが出てきて当然なのだから、社歴が長くなって訊きづらくなる前に遠慮なくどんどん尋ねることだ。
意識してコミュニケーションを密にすることができれば、転職後のテレワークも有意義なものになるだろう。
取材・文/岸川貴文(フリーライター)