「英国経済自体は投資不振のため、来年には景気後退に陥る可能性が高い。ですがこの問題に対して、主要国当局は連携しており、金融危機は回避できるはず。またユーロ圏の消費は堅調であり、底堅く推移するでしょう」
【C:中国リスク】
昨年、中国経済にブレーキがかかる「チャイナ・ショック」が発生し、急激な円高が日本経済を直撃した。
今年に入っても中国の景気悪化が伝えられ、「爆買い」中国人の来日が減少するなど、不安は根強かったが、この状況も「好転した」ようだ。
「現在、中国経済は設備投資主導から消費主導への構造転換を順調に進めています。中国政府が発表した8月の『主要経済統計』は市場予想を上回り、個人消費も伸びています。その波に乗って日本企業では特に高品質な消費財企業が好調です。中国の中間層の拡大を捉えれば大いに成長の余地がある」(同前)
【D:ドイツリスク】
今年8月、市場関係者を震え上がらせたのが、「ドイツ銀行ショック」だ。ドイツ銀行が、住宅ローン担保証券の不正販売に絡んでいたことが発覚。米国司法省から140億ドルの支払いを命じられ、ヘッジファンドとの取引停止が報じられるなどの影響で株価が低迷した。一時はリーマンショックの再来も懸念されたが、この問題にはどのような見解を示すのか。