ベッドやソファなどのインテリアにも統一感があって、素人目にも「お高い」ものであることがわかります。僕が六本木ヒルズクラブの会員であることを事前に伝えてあるせいか(?)、案内してくれる担当者もそれは丁寧に、いろいろと説明してくれます。
「このお部屋は『コンラン&パートナーズ』のデザインなんですよ」
コン……? よくわからないけど、なんかすごそう。おまけに、家具だけでなく、大画面の薄型テレビや冷蔵庫などの家電一式に、食器やタオル類まで必要なものはほとんどそろっています。
おまけにハウスキーピングサービスも付いているので、自分で掃除をする必要もないということでした。
「とても人気があるお部屋で、空きが出るとあっという間に埋まってしまうんです」
そんなこと言われたら、もう答えはひとつしかありません。
「こっ、こっ、この部屋に決めます!」
家賃は月80万円。2006年5月、僕はついに、ヒルズの「住人」になることを決めたのです。
■ここは高級ホテルか!? 家電の説明書きは全部英語じゃないか!
新居には、生活に必要なものはほとんどすべてそろっていました。家賃もクレジットカードで払えるし、いろんなリクエストに応えてくれるクロークが24時間常駐していて、まさに高級ホテルそのもの。
入居当日、大好きなシャンパンを片手に、コン……なんとかデザインのソファに座り、
「今日からここがオレんちだ!」
と祝杯を上げると、そりゃもう、胸が躍りました。ただ、埼玉からはるばるやって来たおのぼりさんの僕にとって、高級マンションでの生活は慣れないことばかり。恥ずかしい失敗もたくさんやらかしてしまいました。