再び売りに出されていた価格を見て少し後悔したが…
しかし、八木さんはオーナーからの提案を断った。というのも、このマンションはその時点で築35年ほど経っており、それから長く住むとなると、それなりのリフォームが必要となることが明らかだったからだ。
「まず水回りが古いままでした。お風呂は全自動ではなく、追い焚きができないタイプ。浴室のタイルが剥げていたり、浴槽に補修したあとがあったりと、“あと何年持つか”という状態だったんです。あとはエアコンですね。2つの洋室には新しいエアコンが付いていたんですが、リビングには使用できなくなった古いガス式の暖房があるのみ。夏場は洋室のドアを開けて、洋室のエアコンでリビングを冷やしている状態でした。
洋室の床も歩くとちょっとギシギシ音が鳴っていて、これもいつかは直さないといけない。購入しても、それで終わりではなく、その後たくさんのリフォーム費用が掛かることを考えて、断ったんです」
結局、この部屋は、同じマンションの別の部屋のオーナーが購入。オーナーが代わっても八木さんは、そのままこの部屋に住んでいた。
「大家さんが代わってから4年くらい住んだところで、ついにお風呂が水漏れをして、完全リフォームをしなくてはならなくなり、そのタイミングで引っ越しました」