■1億ポンドの買いポジションで、ついに評価益が10億円に!
円安のピークでもあった2007年には、いよいよポジションの額が大きくなりました。夏までには、なんとポンドの買いポジションが1億ポンドに達しました(約30倍のレバレッジをかけていたので、実質的な資産は約30分の1くらい)。
1億ポンドというと、その当時のレート(1ポンド=約250円)で日本円に換算すると約250億円!
「日本で一番ポンド/円を持つ男」といわれていたくらいです。しかも、ポンドは値動きが荒いので、1日の間に2~3円はカンタンに変動します。
1億ポンドを持っているということは、為替が1円動くと、資産が1億円動くということです。そりゃもう、とんでもないことになっていました。
当時は利用していたFX会社の専属担当者に電話で注文していましたが、金額が大き過ぎて業者がカバー先の銀行ディーラーに直接電話してもさばき切れず、複数の銀行に電話しまくってやっと注文できた、なんてこともありました。
これだけ大きな注文を入れてると、為替レートに影響を与えてしまうこともあります。
これより少し前の話になりますが、2005年の夏ごろには、ニュージーランド・ドルで2600万枚(当時のレートは、1ニュージーランド・ドル=75円程度で、約19億5000万円相当)の買いポジションを持っていたときがありました。
仕込んだ時期からずいぶん円安に進み、相当の利益が出ていたので、利益を確定しようと一気に売り注文を出したのですが、15分ぐらいかけて僕の注文が成立すると、相場が1円40銭も円高に動いてしまいました。
ニュージーランド・ドルはかなりマイナーな通貨ということもあって、結果としてこの僕のトレードが、世界の為替レートを大きく動かしてしまったわけです。
よく、「FXをやってると世界とつながってるのがわかる」なんていう人もいますけど、僕の場合は、「オレが世界を動かしてる!」って感じですかね。
実際は、利益確定の売りでこれだけ円高にふれちゃうと、利益が減って涙目なんですけど。
あるときなんかは、僕がポンドを大量注文した直後に、通信社が「本邦機関投資家がポンドにまとまった買いを入れた」と誤配信。とうとうニュースにまでなっちゃいましたよ。