昨年、ソフトバンクグループの『BBソフトサービス』のネット詐欺専用セキュリティーソフト「詐欺ウォール」で収集したフィッシング詐欺で盗用されていたブランドの上位は別掲表のとおり。2020年と同様に利用者数の多いECサイトや金融系のサイトが上位だが、直接的な金銭に結びつけにくい『au』『NTTドコモ』といった通信会社や、フリーマーケットサービス『メルカリ』のアカウントを盗む手口が増加。一昨年まではなかった『ETC利用照会サービス』がランクインしたのは、Go Toトラベルの需要を狙ったもので、昨年の秋口に急増した。
「たかがログインIDとパスワードくらい大したことないと思うかもしれませんが、盗んだIDとパスワードで別のサービスにログインされ、さらなる個人情報を盗み取られる可能性もあります。その上、闇のサイト“ダークウェブ”で売られてしまうこともあるため、1つの漏洩から個人情報が丸裸にされるという危機感を持つことが大切です。
金融系は利用者の警戒心が高いため、今後は警戒心の薄いサービスサイトに手口を広げてくるのではと考えられます。社会情勢に合わせた偽サイトが多数登場し、新型コロナのワクチンに関連したフィッシング詐欺サイトも確認されています。今後は、11月に開催されるサッカーW杯といったイベントに便乗したプレミアグッズの偽物販サイトの発生も考えられるため、警戒を緩めてはいけません」
※女性セブン2022年6月23日号