すぐに、介護福祉業界の転職・派遣、介護サービス、家事代行業を行うパソナライフケアに登録したという。
「家事代行の仕事は、これまでの私の人生の延長なんですよね。フルタイム勤務をしながら、掃除や洗濯などの家事をこなし、炊事も出来合いに頼らずすべて手作りでまかなってきましたから。
確かに自分の家とお客さまのお宅で行う家事では勝手が違い、気を使うこともありますが、“ありがとう、きれいになったわ”などと、感謝され、喜んでもらえるのは、仕事として家事を行う醍醐味ですね。家事って家族からはあたりまえと思われますから。仕事だとやりがいと達成感を味わえます」
月収10万円の70代女性「失敗恐れても仕方ない」
笹野さんのように主婦を経て、そのスキルを生かして家事代行の仕事を始める女性は少なくないという。
パソナライフケアの登録者は30~70代と幅広く、子育てを終えた50代の主婦層が多いという。隙間時間を使って週2~3日、10~15時くらいで働いているようだ。パソナライフケアの常務執行役員・糸海恵理子さんはこう言う。
「結婚、出産後も仕事を辞めずに働く女性が増え、家事まで手が回らないという現役世帯や高齢で家事ができない世帯から家事代行の需要が増えており、仕事はたくさんあります」
この業界では、専業主婦歴の長い人は家事スキルがあるとみなされ、求められているという。仕事のブランクはデメリットにならず、家事代行の仕事だけで月収50万円以上になる人もいるというから、希望が持てる。