日本橋高島屋でコンシェルジュを務める敷田正法さんは、このニュースを聞き、目尻を下げ、うれしそうに声をあげた。
「どこかの百貨店さんが話題になるだけで、業界全体が元気になりますから、うれしいんですよ。私の仕事のコンシェルジュも、会社の枠を超えて橋渡しをお願いされることもありますし、その時は喜んでお答えします。私どもの役目はやっぱり、目先の売り上げではなくて、お客様にいつも寄り添う気持ちを持つことですから」(敷田さん)
デパートのワクワク感は買うときだけではない。お金を貯められる場所にもなっている。『お金が貯まる「体質」のつくり方』の著者でファイナンシャルプランナーの西山美紀さんは、「知られていませんが、デパートの『友の会積立』は銀行の定期預金の利率よりも有利で利用価値が高い」と話す。
「年利換算が15.38%。大手銀行の定期預金金利0.01%に比べて格段にお得です。積立額は月5000円くらいから。12か月積み立てて、1年後に1か月分のボーナスが加算してもらえる仕組みです。それに加え、たとえば高島屋だとお中元とお歳暮期に使える5%割引優待券がもらえるなど特典も魅力。他には美術展が無料で見られたり、レストランの割引や、駐車料金の優待があったりと、各社がんばっています。