社会に出たらそんな人だらけ?
授業だけでなく、日々の学生生活にも「タダ乗り」は潜んでいる。都内の私立大学に通う男子学生・Cさんは、その実態をこう語る。
「役割や責任から逃れて、何事も他人任せにしている人がいて嫌になります。いつも『学食の席を取っておいて』と頼む人は、何様なのか……。一緒に車で出かけても、ガソリン代や高速代を払おうとしない人にもイライラ。『だって自分の車でしょ?』という理屈が謎です。文字通りタダ乗りですよね。
サークルでも『俺はムードメーカーだから』と幹事を回避したうえに、何の役職にも就かない人がいました。もちろん、能力の向き不向きはあると思いますが、誰かに負担がかかっているなら、その分、言葉をかけるとか、何かしてもらっているという感謝を表す態度をとってもいいですよね? そこに金銭が発生しないのであれば、なおさらです。
社会人の先輩にそういうことを話したら、『社会に出たらそういう人だらけだぞ。管理職にはなりたくないけど給料は上げてほしいとか』と言われました。自分がそうならないようにはしたいと思いますけど……」(Cさん)
大学生活で繰り広げられるタダ乗りの数々。“被害”に遭った人たちは、自らの努力に対価を求めているというよりも、努力を軽視する姿勢に、腹立たしさやむなしさを感じているようだ。