「現在40~50代の次の世代はもっと悲惨です。年金生活を迎えても受給額は年々減っていく上に、資産も少ない。生活は危機的状況になると覚悟していく必要があります」(前出・荻原氏)
前出・井坂氏は、国は総額10兆円の年金カットを目論んでいると指摘する。
「年金カットの総額は10年で約4.2兆円ですが、これに特例水準の見直し(※注)など他の年金削減を加えると国は10兆円ほど年金支払いを減らせるという計算になる」
【※注/1999~2001年の3年間、物価が下がったにもかかわらず、政府は景気対策として年金額を引き下げずに据え置いた。これが本来より高い特例水準であるとして、2013年から段階的に年金額を引き下げた】
※週刊ポスト2016年11月4日号