2020年、2021年と遠出が難しい状況が続いたが、2022年の夏休みは様々な旅行支援策が実施され、久々にお出かけムードが盛り上がっている。目的や目的地をはっきり決めて行く旅行も楽しいが、「優雅にリゾート気分を味わう」というのも旅の楽しみ方の1つ。東京およびその近郊から気軽に行けて、山も水辺も楽しめる代表的なリゾート地、山梨県の「富士五湖(富士山麓)」と静岡県の「伊豆半島(伊東、伊豆高原、下田など)」について、ライターの金子則男氏が解説する。
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昨年、一昨年と旅行業界はコロナでボロボロでしたが、「県民割」など取り組みもあってか、予約は好調なようです。ただ、まだコロナに対する“遠慮”があるのか、「安・近・短」(安い・近い・短い)の傾向は続いているとか。そこで、東京から100~200km程度に収まる水辺のリゾート地「富士五湖」と「伊豆半島」について、項目別に比較してみました。
【アクセス(公共交通機関)】富士五湖へは高速バスで直行
富士五湖は鉄道で行くのは微妙。都内から富士急行経由で河口湖方面に直通する特急は1日数本しかなく、新宿~河口湖駅間の所要時間も2時間近く掛かります。その代わり高速バスがバンバン出ていて、そちらを使えば河口湖、山中湖、富士山方面など、目的地にダイレクトアクセスが可能。ただ、ピーク時は満席になることも多いので、その点は要注意です。
伊豆半島は、熱海まで新幹線で行って在来線ないしは特急に乗り換えるか、直通の特急を使うかのどちらかがオーソドックスな行き方。時間で言えば前者に軍配が上がりますが、楽なのは後者でしょう。また、少々時間は掛かりますが、在来線のグリーン車でのんびり行くという手もあります。伊豆半島なら車窓も楽しめるというメリットがあります。