6月29日、電力大手4社(東京・中部・九州・北海道電力の各社)が、8月の電気代の「値上げ」を発表した。
東京電力の場合、標準家庭のケースで9118円と初めて9000円を突破。1年前の8月の料金(6960円)と比べると31%(2158円)の上昇になるという。
東電管内では昨秋以来、値上げが続いている。電気料金には「燃料費調整額」という、航空券代に加算される“燃油サーチャージ”のような仕組みがあるが、ついに8月には制度上許される価格転嫁(値上げ)の上限額に達する見込みだ。
コロナ禍における需要減で石油・ガス原産国の生産調整があり、今年はウクライナ侵攻や急激な円安などで原油・天然ガスの調達価格が急上昇。その分が電気料金に反映されて消費者の負担増が続いた格好だ。
そうしたなかで、増え続ける電気代の“避難先”として人気を集めているのが「新電力」だ。
新電力とは、2016年の電力自由化により“電気の販売に新しく参入した小売電気事業者”のこと。ガス会社や石油元売などのエネルギー企業のほか、通信業など異業種からの参入が相次いだ。電力大手にはないポイント還元やガソリン代の割引など、本業の強みを活かした特典を用意して競っている。
どの新電力を選ぶのが“お得”かは居住地や家族構成、ライフスタイルにより異なる。そこで参考になるのが、新電力の料金比較ができるサイト「エネチェンジ」だ。