今後の不動産投資の成否を分けるのは、「人口動態」だと高橋氏が続ける。
「賃貸物件は借り手ありきなので、将来的に人口減になる地域は厳しい。投資にあたっては国の人口統計や駅の乗降客数、大学の数は必ず押さえたい。鉄道も重要で、複数の路線が乗り入れたり、急行や快速が止まるようなターミナル性の高い駅なら人が集まります」
不動産コンサルタントの長嶋修氏も同様に、人口動態に注目する。
「東武線沿線にある埼玉の草加や越谷は人口の転出より流入が多く、周辺自治体と比べて高齢化率も高くありません。越谷のイオンレイクタウンは集客力があり、周辺の不動産価格は下がりにくい」
また都内でもこれまで敬遠されがちだった地域に注目が集まり始めている。
「足立区はここ数年、複数の大学誘致に成功して若い人が増えてきています。とくに千代田線、日比谷線、JRが通る北千住は中長期的に有望なエリアです」(同前)