2022年上半期に売れたもの、口紅、使い捨てカイロ…
このように、昨年のランキングと比較すると、今年のランキングでは、人が家の外に出ることで売れるものが上位に顔を出していることがわかる。2022年上半期の2位は検査薬、3位は鎮暈剤だ。
「従来は、検査薬といえば妊娠検査薬が主でしたが、昨年市販されたコロナの抗原検査キットが大半を占めています。特に1月とゴールデンウイーク前に伸びています。3位の鎮暈剤は、酔い止めなどが含まれ、大型連休や長期旅行の際に売れる商品でしたが、コロナ前の8割まで市場規模が復活してきています。地方自治体の旅行支援施策もあり、今後さらなる伸びもありそうです」
コロナ関連でいうと、12位のスポーツドリンクもワクチン接種後の副反応による発熱時の水分補給のための購入が増えたと考えられる。例年は夏に需要が大きく伸びるが、冬から春にかけては売り上げが落ちる傾向にあるそう。今年は早くも猛暑が始まっているため、下半期にかけて売り上げの大幅増が予想される。
外出が増えたこと、マスクなしの生活への期待から、口紅が4位にランクイン。コロナ禍でほぼ一日中マスクをしたまま過ごすため、「化粧は最小限しかしない。してもマスクに隠れる口紅は必要ない」という状況が続き、特に口紅の売り上げは大幅にダウン。回復したといっても、まだまだコロナ前の5割にすぎない。14位のほお紅と合わせて、今後の外出増への期待が、さらなる売り上げ伸張につながっていきそうだ。
5位の使い捨てカイロは、今冬が寒かったこと、コロナ禍が落ち着きつつあり外出する機会が前年よりも増えたことから需要が伸びたと考えられる。6位の冷凍水産は、シーフードミックスなどの魚介類の冷凍食品のこと。
「この調査では、冷凍食品を、野菜や果物などの『冷凍農産』と、魚介類の『冷凍水産』、チャーハンなどの『冷凍加工品』の3種類に分けていますが、『冷凍水産』は、昨年上半期では13位、今年は6位に入り、売り上げを安定して伸ばしているジャンルです。
コロナ禍で自宅で料理する機会が増えたこと、冷凍なので長期保存できるうえ、さまざまな料理に簡単に加えられ、ワンランク上の料理に仕上げられるということで大きな支持を得ています。