そんな彼女のもとに、番組の話が持ち込まれたのは2018年7月に特番として放送されるだいぶ前のこと。この出会いが人生を一変させる。
「番組のパイロット版を作ることになり、そのときにフリマアプリで不用品を売るコーナーの担当になったんです。このコーナーは不用品選びから写真撮影や説明文作り、出品後のコメント対応から梱包・発送までやるので時間を要します。だから、1週間くらいスケジュールが押さえられて、貧乏経験があって、物を大切にする、とにかく頑張れる女性タレントを探していて、それで私に白羽の矢が立ったんじゃないかと思います」
そのパイロット版が放送されると、当時のお昼枠でかなりの高視聴率を叩き出し、レギュラー化が決定する。
「もともとフリマアプリが得意だったことが、引き受けた大きな理由です。でも、貧乏だったからこそ、一つひとつの物の大切さをほかの人以上に感じることができたと思うと、貧乏した経験も無駄ではなかったと思っています」
そんな雑草魂の彼女だからこそ、このコーナーを長年担当できているのかもしれない。
「物をゴミとして捨てるのはもったいないといまでも思うし、不用品もできるだけ活用しないとかわいそう。物が増えるのは、少し大切にしすぎただけ。何も悪くないし、素敵な心の持ち主だと思います。ただ、大切にしすぎて使わない子たちを『幸せになるんだよ~』って送り出してあげる。それで気づいたらお小遣いが増えている、それがフリマアプリです(笑い)」
【プロフィール】
緑川静香/1988年、埼玉県生まれ。女優、タレント、モデル。日本酒好きで利き酒師の資格を持つ。現在、日本テレビ系『それって!?実際どうなの課』(毎週水曜23時59分~放送)にレギュラー出演中。
取材・文/北武司
※女性セブン2022年8月4日号