2000年代、浜崎あゆみや倖田來未などの女性アーティストがネイル雑誌の表紙を飾り、アクリル樹脂で長さを出す「スカルプ(スカルプチャー)」と呼ばれるネイルが大流行した。その後も、ネイル業界では逆フレンチやマットネイル(つや消し)などさまざまなデザインが流行してきたが、ここ最近、Z世代を中心に支持を集めているのが、韓国発の“動画映え”するデザインだという。
“動画映え”とは、どのようなデザインなのか。都内の人気ネイルサロンを経営するネイリストのAさん(30代女性)に話を聞いた。
「最近は、TikTokやインスタグラムのリール機能など、短尺動画が流行しています。以前は“写真映え”するデザインが流行っていましたが、いまでは動かしたときにどれだけ可愛いか、映えるかを重視した“動画映え”が一番大事なようです。
ここ数年、ネイルデザインの流行は一流のネイリストや芸能人が生み出すのではなく、インスタグラムの投稿からバズるというのが主流になっています。とくに韓国の女の子たちがインスタにアップした動画映えするデザインは、すぐに日本でも流行します。最近では、インスタの写真や動画を持参して、『これと同じデザインにしてください!』と頼まれる方が多いですね」(Aさん・以下同)
なかでも人気があるのは、どのようなデザインなのか。いくつか紹介しよう。
マグネットネイル
「2020年から人気継続中なのが、マグネットネイルです。マグネットネイルとは、微細な粒子の鉄粉が含まれたジェルを用い、爪に塗布したあとに磁石を近づけることで、鉄粉の反応により模様を作り出すものです。とても動画映えする素材なので、インスタにはマグネットネイルの投稿で溢れていますね。
2020年の秋冬くらいから流行りだし、昨年くらいまでは磁石で斜め模様を作るのが流行っていました。今年はマグネットとミラーネイルを組み合わせて奥行きを出すものや、爪先にマグネットを取り入れたフレンチネイルなど、デザインの一部に取り入れるのが今っぽいです」