たしかに、家庭内のシャンプー事情を問う設問では、「家族全員で同じシャンプーを使っている」のは30.6%と全体の約3割にとどまり、「自分専用のシャンプーを使っている」は31.4%、「家族それぞれ別のシャンプーを使っている」は26.9%となっている。“マイシャンプー”化が進み、それに応えるように、シャンプー業界では商品の種類や価格帯も豊富になり、バリエーションがますます充実しているようだ。
ちなみに都道府県別では、「家族で共有派」の1位は佐賀県で42.3%、「マイシャンプー派」1位は秋田県で72.1%、となっている。
自分に合ったシャンプーを選ぶにはどうすればいいのだろう。前出の伊藤さんはポイントとして次の3点を挙げてくれた。
【1】自分の髪質に合ったもの
細い髪ならボリュームアップタイプ、髪の傷みが気になるならダメージケアタイプなど、「○○な髪の人に」というシャンプーのキャッチコピーや、商品説明を参考にするといい。
【2】弱酸性で洗浄力が強すぎないもの
髪や肌は、弱酸性だと健康的だという。
「汗が気になる夏場は、洗浄力の強いものを使うと気持ちよく洗髪できると思いがちですが、ダメージを受けている髪や頭皮には刺激が強すぎることがあるので注意が必要です。アミノ酸系の洗浄成分が入っているものは刺激が強すぎないので、傷んだ髪や頭皮を穏やかに洗い上げることができます」
【3】トリートメントも同シリーズを選ぶ
同シリーズの製品を使うと、保湿成分などが共通していることが多いので、相乗効果に期待ができるという。
「どんなに素晴らしいシャンプーを選んでも、適切に使わなければ効果は得られません。シャンプー前に髪と頭皮をぬるま湯でよくすすいだら、シャンプーをつけて最初は髪を、2度目は頭皮を洗うことを意識した2度洗いをし、充分にすすいでからコンディショナー・トリートメントを塗布して、さらによくすすぐことが大切です。
特に、朝の洗髪は忙しいため手抜きになりがち。シャンプーのすすぎ残しは頭皮のトラブルに、コンディショナー・トリートメントのすすぎ残しは髪のベタつきにつながるので注意が必要です」
自分の髪に合うものを選び、適切に洗髪しているかどうか、いま一度見直してはいかが?
取材・文/山下和恵
※女性セブン2022年9月1日号