お金が貯まる仕組みをつくるにはどうすればよいのだろうか。管理するための銀行口座を増やしたりサービスを乗り換えたりするなら、そのタイミングですべてデジタル化し、キャッシュレス払いを徹底してしまうのもいい。
通帳をアプリにしたり、公共料金の払込書をデジタル化すれば紙代がかからず、口座引き落としやカード払いのたびにポイントがつく。ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんが言う。
「実際に、2019年のJCBの調べによると、現金派と比べてキャッシュレス派は、1年間で貯められた金額が平均49万円も多い。節約志向の強い人がキャッシュレスを選んでいるだけでなく、キャッシュレスを徹底することでお金に対する意識が高まり、見違えるように貯蓄がうまくなる人も少なくありません」
支払いだけでなく、銀行や家計簿など、お金に関するすべてをキャッシュレス・ペーパーレス・デジタルに移行すると、家計管理が格段にラクになり、自然と月10万円以上節約できるようになった人もいる。
例えば、毎月の給与が振り込まれる三菱UFJ銀行の口座から、家賃が引き落とされるみずほ銀行の口座と貯蓄用の口座に、アプリを使ってお金を移す。同時につみたてNISA口座に自動入金し、デビットカードにひもづけた楽天銀行の口座に1週間分の予算を移し、その範囲内でしかお金を使えないようにすれば、ムダ遣いしたくてもできない仕組みが、給料日当日に整うのだ。
余ったお金は給与振込口座に残し貯め。ここまでの手続きを銀行に行くことなく、深夜でも土日でも取引できるのでストレスフリー。マネーフォワードなどの家計簿アプリに連携すれば、いつ、どこで、いくら使ったかすべて自動で記録され、予算管理もスマホ1つでできる。プレ定年専門ファイナンシャルプランナーの三原由紀さんが言う。
「キャッシュレスを徹底すれば、ポイ活も進みます。キャンペーンが多く、公共料金の支払いやふるさと納税にもポイントが利用できる楽天経済圏のほか、PayPay経済圏も人気。Yahoo!ショッピングやY!mobileを利用するなら、よりポイントが貯まりやすくなります」
※女性セブン2022年9月1日号