知りたいのは“これからどうなるのか”である。年末までの2か月間、相場は強含むのだろうか、あるいはもう一度、押し目となるのだろうか?
相場全体の予想よりも、読みやすい部分がある。それは資金が集まりそうなセクターがどこかといった点である。
その点に関しては、10月19日に発表された経済統計が役に立つ。
1-9月期の経済動向の特徴については前回記事〈中国経済が好調持続 3つの大きな変化〉で示した通り。まとめると、【1】供給側改革が加速している、【2】構造変化が進展している、【3】雇用、収入が堅調であるなど、3点に集約される。
それぞれの特徴に関連する銘柄が投資の狙い目となるのだが、特に【1】に注目したい。“政策に売りなし”である。
効果がはっきり表れた政策は供給側改革であるが、この先、PPP(公民連携)プロジェクトを中心とした公共インフラ投資が加速したり、習近平国家主席が重視する国際戦略である“一帯一路戦略”(※注)が進展したりする可能性がある。
【※注:シルクロード経済ベルト(一帯)と21世紀海上シルクロード(一路)の2つのルートにおける中国の発展戦略】
石炭・鉄鋼・建材といった供給側改革関連に加えて、水処理・ごみ処理・新エネルギーといった環境関連や、建設・エンジニアリングが注目セクターである。