不用品を売却できる、お値打ち価格で購入できる──。フリマアプリをうまく利用すればさまざまなメリットが享受できるが、その一方で、売り手としては「値下げ交渉されるのがうっとうしい」と感じている人も少なくないようだ。では、値下げ交渉を持ちかける買い手側はどのような心理なのか。もちろん「少しでも安く買いたい」という思いはあるだろうが、実際の利用者に話を聞いてみると、それ以外の理由もあるようだ。
「ダメ元でOKだった時はすごくうれしい」
食品メーカーに勤務する30代女性・Aさんは、「フリマなのだから値下げ交渉があるのは当たり前」と考えている。
「そもそもフリーマーケットは不用品を売る場所なのだから、値下げ交渉もつきものだと思ってます。リアルな“不用品市”だとそうじゃないですか。こちらの顔色を見て、売り手が“1つ200円だけど、3つで500円でいいよ!”とか、買い手が“3つ買うから値下げできませんか?”とか。ネットでも同じことです。
もちろん、顔が見えない分、売り手側の気持ちを著しく害するような言葉や、いきなり行き過ぎた値下げ希望はしないように気をつけています。でも、売り手には『値下げ交渉不可』の人も多いですよね。値下げ交渉のやり取りが面倒なんだなとか、何かイヤな目にあったんだなと思うと、ちょっと残念ですね」(Aさん)
そんなAさんは、「基本的に値下げを提案」するというスタンス。「ダメ元でOKだった時はすごくうれしい」と言う。
「売り手が最初につけている価格でも、買う気がなくはないんですけど、やっぱり少しでも安く買えたらうれしい。そこで、ダメ元で提案してみて、相手がOKしてくれたらラッキーという感じです。ダメだったら、少し待つのがポイント。その後誰も買わない場合、売り手が『あの値段だったら買う人がいるのかも……?』という感じで、微妙に下げてくれたりするので、それを期待します」(Aさん)