外食の時だけの贅沢品?
一方で、主婦の40代女性・Dさんは、「ワサビ自体は大好き」。しかし、「家で食べにくい」というジレンマを抱えている。
「薬味、大好きなんです。いいお蕎麦屋さんでは、生ワサビを自分ですりおろさせてくれるところがあって、大量におろします(笑)。でも、家で生ワサビをおろすのは、ちょっと非現実的というか……。結局、チューブタイプか粉ワサビという選択肢になります。
チューブタイプは手軽ですが、やっぱり本当の“ワサビ100%”じゃない。粉は溶いて練るのが面倒すぎる。だったらいらないかな、と思っちゃって、だんだん買わなくなりました。なかったらなかったで、なんとかなりますしね。
家庭でも、ホンモノのワサビを手軽に食べられるようになればいいのに、と思いますが、ワサビを使う料理ってそんなにないし、生姜ほど手軽に売っていない……。お寿司屋さんで本物のワサビを使った“涙巻き”を食べると、その風味に感動することもありますが、もう、外食の時だけの贅沢品かもしれないですね」(Dさん)
はたしてこのままワサビは、日本の食卓から姿を消してしまうのか──。“ワサビ離れ”は若い世代だけの問題ではなくなりつつあるようだ。