大手ハウスメーカーも数年前からZEHを発表しており、例えば戸建住宅販売戸数トップの積水ハウスでは「グリーンファーストゼロ」というZEH対応住宅を提供しており、その採用率は74%に達する。パナホームでは政府の2020年目標より2年前倒しで戸建住宅全てにおいてZEHとなる目標を掲げ「カサート」や「ゼロエコ」を展開。ミサワホームは1998年世界で初めてのゼロエネルギー住宅「HYBRID-Z」を提供しており、ほか三井ホームや住友林業などもZEH対応住宅を展開している。
現在、政府は住宅の査定方法の改定を進めており、買い替え、 売却時に築年数ではなく、質の高さが取引価格に反映されるよう評価の仕組みを見直す意向も示している。そうした中で、将来的にZEH対応住宅の資産価値は大いに高まる可能性がある。これから家を建てる予定がある人にとっては、地球温暖化対策に加え資産防衛の面からも、一考の余地があるだろう。
文■小池麻千子(グローバルリンクアドバイザーズ):アナリストとして企業リサーチを担当。訪問企業は海外企業を中心に多数。企業訪問・分析で培ったファンダメンタルズ分析を用いたボトムアップリサーチによる銘柄選定を得意とする。