余裕資金の範囲内で
Q7:どの商品を選べばよい?
あくまで投資であり元本割れのリスクがある以上、「金融商品選び」が肝要だ。
「年金世代が資産寿命を延ばすための投資では、保有しているだけでお金が得られる配当金や分配金を狙うのが基本です。『一般』を選択するなら、安定して配当金が見込める大企業の個別株やREITなどに投資するのがよいでしょう。
一方の『つみたて』は投資信託のみを扱っていますが、その商品は、市場の平均的な収益を得ることを目指す『インデックス型』とそれを上回る運用成果を目指す『アクティブ型』の2つに大別されます。それほど運用による利益を目指さないなら、リスクの低いインデックス型を選ぶのが無難でしょう」
Q8:NISAランキングは参考にすべき?
証券会社のなかには買付金額や出来高など、様々な項目ごとの「NISAランキング」を公表しているところもある。
ランキングを公表しているSBI証券(別掲表参照)では「配当利回りが高い株式が上位になる傾向にある」(経営管理部)という。深野氏はこう言う。
「ただしランキングはあくまで参考程度に考えるようにしましょう。そのなかで安定して配当が得られそうな銘柄を見極めていくべきです」
Q9:いくらから始めればよい?
今後、投資上限枠は拡大される見込みだが、あくまで余裕資金の範囲内で買うことが鉄則だ。
「年金世代は生活にかかるお金を投資に回すのは厳禁です。最初は余裕資金のなかから小口で始めて、状況を見ながら徐々に買い増していくのがベストです」
NISAの運用成果はアプリなどで簡単に確認できる。
早く投資を始めるほどNISAのメリットは大きくなる。まずは口座の開設からだ。
※週刊ポスト2022年12月16日号