つねに金融市場の先を読む投資家が、いま注目するのはトルコリラのスワップポイント。FX会社間のサービスの違いを理解して、他の金融商品では得難い、効率的な投資をしよう。
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この夏は、ギリシャのユーロ離脱問題や中国の株安など、大きな出来事が続出した。だが、為替市場はそうした材料を消化し、円安/ドル高のトレンドが継続中。市場の焦点は再び米国の利上げ時期に移ってはいるものの、肝心の米国経済は力強さに欠け、時期は後ずれ気味。市場もかなり織り込んでいるため、利上げが実施されても、大きな波乱はないとの見方がメインシナリオとなっている。
そうした状況を受け、個人投資家の間で改めて注目されているのが、FXのスワップポイントだ。
通常、FXでは、低金利の通貨を売って高金利の通貨を買うと、金利差の調整額をスワップポイントとして受け取れる。現在、日本の政策金利はほぼゼロに近いため、円を売って外貨を買うと、ほとんどの場合スワップポイントをもらえる。
スワップポイントは通貨間の金利差の調整額のことで、ゼロ金利状態の円を売って外貨を買うと、マイナス金利のスイスフランを除き、現状では受け取ることが可能。日本のゼロ金利政策は当面続くと予想され、スワップポイントを狙う絶好の環境となっている。
おもな通貨のスワップポイント
F Xダイレクトプラスで取引ができる、おもな外貨の対円でのスワップポイント。買いスワップは外貨の「買い」、売りスワップは外貨の「売り」で、それぞれ得られるあるいは支払う1日分のスワップポイント(いずれも1万通貨分)。買いスワップポイントの多い順にランキング。
低金利のドルやユーロのスワップポイントはわずかだが、高金利通貨と呼ばれるトルコリラやニュージーランドドルは高水準。特に、トルコリラは政策金利が7.5%と高く、1万通貨(約46万円)を購入したときの1日分のスワップポイントは120円と際立っている(2015年8月5日時点)。