吉田みく「誰にだって言い分があります」

帰省費用は親が援助するもの? 息子夫婦の“お願い”を断った70歳主婦を悩ませる嫁の一言

年末年始の指定席予約は前年より増えている(イメージ)

年末年始の指定席予約は前年より増えている(イメージ)

日帰りの予定に変更され…

 結局、息子家族は新幹線で来る予定を自家用車に変更し、出費を抑えて遊びに来ることが決まった。交通費として多額のお金は渡せないものの、孫たちに欲しいものを一つずつ買うことを約束したそうだ。

 マキコさんとしても金銭的に余裕があれば帰省費用を出したいと思っていただけに、今回の件は複雑な気持ちだったそうだ。このモヤモヤを卓球サークルの同世代のメンバーに話すと、意外な言葉が返ってきた。

「『お金が厳しいなら無理に帰省してくれなくていいって思っちゃう』『年金生活者だもん。私だって援助する余裕ないわよ』と、メンバーそれぞれの家庭事情を話してくれたんです。同じ状況の仲間がいることにホッとしましたし、私の決断はおかしなことではなかったんだと自信がつきました」

 卓球メンバーからの励ましもあり、モヤモヤが晴れてきたマキコさんだったが、それもつかの間、再び頭を悩ませる出来事が襲ってきた。それは嫁からのある一言だった。

「お嫁さんから、『私の両親が帰省費用を全額出してくれることになりましたので、車ではなく新幹線で向かいます』と連絡が入りました。当初は我が家で年越し予定でしたが、向こうの実家で年越しして、日帰りで我が家に寄るプランに変更。仕方がないとは思いますが、寂しい気持ちもあります。私が気前よく帰省費用を出せていたら、こんなに悩むこともなかったのですが……。向こうの実家との経済力の差を感じた瞬間でした」

 嫁の実家もすでに年金がメインの生活だが、資産運用などを行っており裕福なのだという。マキコさんは今回の件をきっかけに、「私も今からでも投資の勉強を始めれば、ゆとりある生活ができるようになるのかしら?」と話していた。

 ネット上では、子供家族の帰省費用を親が援助することについては賛否両論があるようだ。移動距離によって金額が大きく異なるため、状況によって家族が揉めることも理解できる。各家庭の意見がぶつかり合うテーマだからこそ、相手の気持ちを考えながら折衷案を模索してみてはどうだろうか。(了)

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