「うちメモ」や「リストック」といった家庭用在庫管理アプリもあるので、活用してほしい。
『貯蓄1000万円の壁』の著者でファイナンシャルプランナーの飯村久美さんは食費について、手取り収入の17%をめざすといいと話す。
「以前は手取りの15%が目安でしたが、物価高のいまは17%ほどが現実的。もちろん、住んでいる地域や子供の年齢、家族構成などで柔軟に対応してください。そのほか、手取りに対して住居費25~30%、水道光熱費5%、スマホ代2、3%、貯蓄10~20%くらいをめざすといいでしょう。
出費の増える年末年始は予算をオーバーしがちですが、事前にわかっている場合は、数か月前から少しずつ積み立て貯金を。すでにオーバーしてしまった場合は、2月以降の予算を少し減らして補填しましょう」
「使う口座」と「貯める口座」に分けて先取り貯蓄
余計な出費を抑えるためには「ノーマネーデー」、つまり「お金をまったく使わない日」を意図的につくるのがいい。
「週に1日からでもいいので、達成できたら家計簿や手帳、カレンダーにシールや印をつけること。達成感でドーパミンという快楽物質が出て、自然と節約を楽しめるようになるのです」(飯村さん・以下同)
そもそも、収支を記録して振り返っていなければ、家計管理のしようがない。近年は「マネーフォワードME」など、口座やカードと連携させて自動で収支を記録できる家計簿アプリが使える。
「記録するだけで満足して、翌月に生かしていない人も少なくありません。まずは1か月の収支をしっかりと記録し、予算の範囲内でやりくりできているか、把握するところから。ずっと赤字が続いているなら、予算の立て方に無理があるか、固定費が高すぎる可能性があります」