リフォームや災害被害も申告を
住宅ローン減税は「リフォームでローンを組んだ場合にも使える」という点を知っておきたい。
「リフォームについては、控除期間は10年で控除率は0.7%になりました。借り入れは2000万円が限度なので、控除額は最大で年14万円。最長10年活用すれば140万円の税金が浮きます。また、耐震や省エネ、バリアフリー、二世帯住宅にするなど特定のリフォームの場合、借り入れでなくて自己資金でも控除を受けられる。この場合は、国土交通省が定めた標準的な工事費をもとに控除額が計算されます。住宅ローン減税は複雑なので税理士など専門家に相談するといいでしょう」
災害や空き巣の被害に遭った場合に受けられるのは「雑損控除」だ。損害額のうち保険金で補填された額を除き、そこから総所得の10%を引いた額などが控除される。
「災害、盗難などで生活上の資産に被害があった時に控除されます。最近は水害などで申請できることが多い。かかった費用の領収書が必要で、災害なら役所で罹災証明をもらう必要があります」(山本氏)
一部の複雑な場合を除き、「自分で手続きをするのが費用的にも望ましい」と山本氏は助言する。
※週刊ポスト2023年2月10・17日号