リバランスは、相場の変動で本来の分散割合が変わってしまった場合に、元に戻すための売買をすることだ。
たとえば、株式と債券に半々で投資している場合、株価が上がって債券価格が下落すると分散割合が変わってしまうので、株を一部売って債券を買い増すことで半々の割合に戻す必要がある。結果として高くなった資産を一部利益確定したり、安くなった資産を追加投資できるので、定期的なリバランスを行なうことで運用成績は向上するといわれる。
リバランスの必要性は理解していても、定期的に実行するのは意外と難しいものだ。割合を計算して少額を売ったり買ったりする作業自体が面倒であるうえ、何より「感情」が邪魔をしがちだ。
前述の例の場合、株価が大きく上昇している局面では「もっと上がるのではないか」と欲が出て売るのが難しくなり、下落している債券は「もっと下がるのでは?」と思うとなかなか買えないのだ。
ロボアドバイザーなら頻度はサービスによって異なるが、自動でリバランスをしてくれる。しかも、本来リバランスは資産の売買を伴うのでコストがかかるが、運用手数料に含まれるので追加のコストは不要だ。
市場が広がれば運用手数料は下がるか
各社のサービスは投資対象や手数料、最低投資金額が異なるほか、それぞれに独自の機能や特色がある(下図はクリックすると拡大)。
MSV LIFEは出口戦略が充実しており、年金生活者を想定した定期的な取り崩しや、教育費のように資産形成のゴールとなる時期を設定して取り崩しを始められる機能もある。
ウェルスナビでは分配金などから生じる税負担が一定額を超えると、自動で含み損を確定させて税負担を繰り延べる機能がある。楽ラップは相場が急変すると株式比率を下げ債券や現金を増やしてしのぐ機能がある。
まとまった資金がない人や毎月のキャッシュフローから資産を形成していきたいなら、積立投資に対応するところを選ぶといいだろう。