投資一任契約を伴わないロボアドバイザーサービスも、数多く登場している。運用自体は投資家自身が行なう必要があるが、複数の質問に答えると最適な投資信託の組み合わせを提案してくれる診断のみのサービスだ。みずほ銀行やカブドットコム証券などが提供している。
東海東京証券と三菱UFJ国際投信の診断サービスが投資対象として提案する「eMAXIS 最適化バランス」シリーズは、リスク水準を固定し、それに合わせて年に1回資産配分を見直すユニークな仕組みを持つ。松井証券では診断サービスのスタートに合わせて投信の取り扱いを再開。
野村證券でも16パターンの性格診断を楽しみながら最適なバランス投信を提案するサービスを開始した。
コストを払っておまかせ投資を利用するほどではないという人も、これらの診断サービスを活用し、自身でバランス投信に投資するのもいいだろう。
アメリカでは一般化しているロボアドバイザー投資も、日本国内ではまだ黎明期だ。今後、普及が進めば投資家により有利な条件で投資できるようになる可能性もある。
というのも、アメリカの最大手であるウェルスフロントでは、運用手数料は1万ドルまでは無料で、それを超えた分も0.25%と圧倒的な低コストを実現している。
日本の運用会社が同水準のコストを実現するのは難しいだろうが、利用する投資家や参入する金融機関が増えれば競争によってコストが下がり、投資家のメリットはより大きくなるだろう。
また、みずほ銀行では17年から対象が拡大するiDeCo(個人型確定拠出年金)にロボアドバイザーを活用するとしており、要注目だ。