コロナ禍が始まって以来4年ぶりの「ノーマスク」でのゴールデンウィークに向け、国内旅行の機運が高まっている。大手旅行会社のJTBは、今年の国内旅行数は前年比で108%まで増加すると予想している。
3月いっぱいまでとされていた「全国旅行支援」も、各都道府県による4月以降の延長が決まった。淑徳大学経営学部教授で観光ジャーナリストの千葉千枝子氏が語る。
「政府が観光産業の復活に力を入れていることもあり、この春は爆発的に旅行客が多くなり、空港や主要駅はコロナ前より混雑している日もあります」
ずっと我慢してきた「お出かけ欲」は高まるばかりだが、旅行の予約段階で思わぬ失敗をするケースが少なくない。
「予約したホテルを2か月前にキャンセルしようとしたら、料金の全額分を請求された」
「2人1部屋でホテルを予約したのに、部屋にシングルベッド1台しかなかった」
こういった嘆きの声が続々上がっているのだ。
「『最安値』を謳う旅行代理店に電話したら『そちらはすでに完売です。アップグレードしたプランであれば案内できます』と言われ、大きな内容変更もないのに割り増しの価格で予約してしまった、という声もありました。代理店もいまが“書き入れ時”で、旅行客が増加しているだけトラブルも増えている印象です」(旅行業界関係者)
宿泊先や交通機関の予約方法は様々だ。旅行代理店の他にも、インターネットで「旅行予約」と検索すれば、多種多様な予約サイトが出てくるし、新聞広告を利用する手もある。千葉氏が説明する。
「同じ旅行プランでも、ネットの『web割』で予約するほうが格安になるケースもある。一方で旅行代理店の窓口で相談すれば、顧客の望みに応じたきめ細かなサービスが得られます。どれも一長一短あるし、一つ選択を誤れば損することにもなる。自分のプランに応じた予約法の見極めが大事です」