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「あげた側」が亡くなった後に発覚しやすい“贈与税”の申告漏れ 失敗例から学ぶ賢い生前贈与のやり方

生前贈与のトラブルに要注意(イメージ)

生前贈与のトラブルに要注意(イメージ)

「2年前に両親から500万円をもらい、結婚式の費用や新居の家具を揃えるのに使ったのですが、最近になって税務署から“贈与税を払っていない”と通告がきて……これって、私が払わなきゃいけないんですか?」と、頭を抱えるのは、神奈川県で共働きをしている結婚3年目のHさん(33才)だ。

 贈与税は「贈与“した”ときに払う税金」だが、払わなければならないのは「あげた側」ではなく「もらった側」だ。贈与された翌年の2月1日から3月15日までの間に税務署に申告し、支払いを終えなければならないが、Hさんのようにそれを知らず、未払いのままにしてしまう人は少なくない。プレ定年専門ファイナンシャルプランナーの三原由紀さんが解説する。

「期限までに申告しないと『無申告加算税』、実際にもらった金額より少なく申告すると『過少申告加算税』、そして意図的なウソや隠蔽と見なされると『重加算税』が追加で徴収されます。重加算税は原則35~50%で、“わざと期限に遅れた”など、悪質だと判断された場合は最高で40~50%も加算されます」

 生前贈与は単なる「プレゼント」ではない。「知らなかった」で財産を失い、身を滅ぼすことがないように、生前贈与の基本を学んでおこう。

生前贈与は“遺産の前渡し”

 法律上は“相続財産の先渡し”と考えられている生前贈与でもっともトラブルが起きやすいのは「あげた側」が亡くなったときだ。円満相続税理士法人代表の橘慶太さんが解説する。

「家族間でひっそりと行われることも多い生前贈与は、そのときは問題が見つからなくても、贈与した親や祖父母が亡くなったときに財産や相続についてさまざまな調査がなされ、そこで贈与税の申告漏れといった問題が発覚します。贈与税の時効は贈与した日から原則6年(意図的に隠したなど悪質な場合は7年)で、申告漏れは、故意はもちろん過失でも、見過ごされることはほぼありません」

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