9月に入り、本格的な台風シーズンが到来した。これから迎える秋の行楽シーズンも予報によれば台風の直撃は免れない。コロナ禍が明けて久々に旅を楽しみたいと考える人が増えたいま、もし悪天候などで旅行を中止せざるを得なくなった場合、宿泊費用を取り戻すことはできるのか。
ホテルのキャンセルポリシーは絶対?
宿泊施設はそのほとんどが予約時に「○日前から○%のキャンセル料が発生」というポリシーを設定しているが、7~8月の台風発生時の対応は千差万別だった。航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんが解説する。
「航空会社から特別対応(台風などの接近時に無料で払い戻しや変更に応じる措置)が出ていたり、鉄道が計画運休をしている場合には、例外として前日や当日であっても無料でキャンセル対応したホテルも多かったようです。
ただし、そうした判断はあくまでも宿泊施設の善意によるもの。“気候がよいときに、ぜひまた来てくださいね”という気持ちの表れでもあります」
ホテル予約については、事前決済や現地決済など、支払い方法もさまざま。可能なら現地決済にしておいた方が、キャンセル料が自動で引き落とされることもなく、問い合わせの際も安心かもしれない。
「台風やコロナでもキャンセル料が発生するというホテルもあるかもしれませんが、その場合、宿泊日を変更することで対応してもらえる場合もあります。まずは問い合わせてみましょう」(鳥海さん・以下同)
また、交通機関が止まるなどで延泊の可能性がある場合には、とりあえずビジネスホテルを予約しておこう。前日までキャンセル料がかからないところも多く、様子を見ながら判断できる。