球団初の連覇に向かって阪神ナインが動き出した。1月6日に施設が再開した甲子園球場で単独での自主トレを行なったのは木浪聖也。同日、鳴尾浜二軍球場に一番乗りしたのは加治屋蓮だった。佐藤輝明は母校の近大グラウンドで始動し、大山悠輔は糸原健斗、小野寺暖と堺市内で合同自主トレを行なっている。
昨年、22試合に登板して10勝6敗の成績を挙げ、最優秀防御率、新人王、MVPとなった村上頌樹は、12月に同郷の近本光司と淡路島で自主トレをスタートさせている。また、個人タイトルこそなかったが、12勝2敗の成績で優勝に大きく貢献した大竹耕太郎は、古巣のソフトバンクの和田毅のグループと一緒に長崎での自主トレとなる。
村上、大竹の2人が大ブレイクして活躍しなければ、昨年の阪神の優勝はなかったかもしれない。ファンもそう感じているところのはずだが、実は奇妙な現象が起きている。
「あれだけ貢献してくれたのに、気の毒や」
甲子園球場前にある公式ショップ「ALPS」「DUGOUT」には、今も阪神日本一の記念グッズが並ぶ。多くの商品が売り切れとなっているが、それでもファンの姿が途絶えることはない。まだ陳列棚には「日本一フェイスタオル」(1500円)、「ビールかけキャップ」(4000円)、「ビールかけTシャツ」(4000円)などが並んでいる。
選手の個人グッズはほぼ売り切れ。残っているのは「日本一記念 ふりふりキーホルダー」(1100円)のみだが、岡田監督や大山、佐藤など39種類のうち、品切れになっていないのが4種類ある。それが村上、大竹、坂本誠志郎、及川雅貴の4人なのだ。