ユーロとドルの間で“資金のキャッチボール”がおきると、大きなトレンドが生まれます。
過去、ギリシャの債務問題などをきっかけとして、ユーロ安/ドル高となったことがありました。2009年12月から翌年3月までで、おおよそ3000ポイントもユーロ/ドルは下落。
それ以前にユーロ/ドルは2002年から2008年の6年間で、約7500ポイントも上昇したことがありました。
これらトレンドの原因は、「投資家筋の逃避的な資本移動」が起こるからだと言えます。
2002年から2008年にかけては、米国に不安があって「ドル⇒ユーロ」の資本逃避が起こり、2009年12月以降には欧州に不安を感じて「ユーロ⇒ドル」の資本が移動したためです。
それでは、ユーロとドル以外の通貨でなく、なぜユーロとドルの間で、資本が往ったり来たりするのかということですが、これは「流動性の問題」が大きく関わっています。
移動させようとする資本額が尋常ではなく大きいため、その資本移動の受け皿となれる通貨は、「一番流動性の高いドル」と「二番目に流動性の高いユーロ」に限られるためです。
なにか世界を震撼とさせたり、注目するような出来事が起きた場合、地政学的にも、どのようにに資本が流れるかを、ピンとくることが要求されます。
そのトレーニングとして、どういう場合には、ユーロとドルの間で、どちらからどちらに資本は移動するのかを、日頃から考えてみることが大事になります。
日々の為替情報につきましては、ブログ「Banya Market Forecast」やメルマガをご覧ください。
新著『~最強の為替ストラテジストだけが知っている~FX常勝の公式20』(スタンダーズ)』も好評発売中!