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《ネズミ混入》“食パンシェアNo.1”『超熟』製造現場ルポ 工場裏の産廃コンテナにはみ出すほどのゴミの山、広報は「混入との因果関係は低い」

パスコ東京多摩工場で生産した食パンに異物混入が発覚した

パスコ東京多摩工場で生産した食パンに異物混入が発覚した

 スーパーやコンビニでお馴染みのパスコ(Pasco)の看板商品『超熟』に「ネズミの一部が混入」するという衝撃的な事態が発覚した。製造工場で何が起きていたのか。東京都昭島市の市街地。大小の工場や商業施設、マンションが建ち並ぶ一角で、騒動の発端となった工場は周囲にパンの香ばしい匂いを漂わせ、今も稼働していた──。

食パン内部に入った「クマネズミの一部」

 5月の連休明け早々、「パスコ」ブランドで知られる敷島製パンがホームページでこう発表した。

〈パスコ東京多摩工場で生産した「超熟山型5枚スライス」に、異物(小動物らしきものの一部)が混入したことが判明いたしました〉

 群馬県内で同商品を購入した2人の消費者から通報があり、問題が発覚。その後の調査で、食パン内部に入った5cm程度の異物は「クマネズミの一部」と判明した。

 同社は直ちに当該ラインを停止し、原因究明を開始。同一ラインで製造された10万4000個について自主回収を始めた。健康被害は現在のところ確認されていないという。同社社員が匿名を条件にこう言う。

「問題発覚を受け、本社から衛生管理強化の指示が各工場にありました。小麦粉の保管倉庫や各ラインの再点検を行ない、設備の綻びがないかなどを念入りに調べました」

 敷島製パンは、創業100年を超える同族企業で、創業家の盛田家はソニーの盛田昭夫氏の一族と親戚筋にあたる。『超熟』シリーズは「食パンシェアNo1ブランド」を謳う同社の看板商品だ。

「1998年、当時副社長だった盛田淳夫社長が社内に号令をかけ、食パンがモチモチとした食感になる『湯種製法』の量産化に成功しました。特許も取得しているこの製法は『超熟製法』と呼ばれており、同年に『超熟』と名付け発売された後も、改良を重ねて育て上げている。まさに虎の子の商品です」(同前)

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