2017年のIPO(新規上場)市場を展望すると、件数は80~90件と昨年並みが予想され、依然として活況が期待できる状況だ。そうした中でどのような投資戦略をとるのが有効か。投資情報サイト「IPOジャパン」編集長の西堀敬氏が解説する。
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IPO投資戦略としては、できる限りブックビルディングに参加してIPO株を公開価格で入手し、上場後についた初値ですべて売り抜ける戦略が、今年も引き続き鉄則といえそうだ。
だが、多くのIPO株を公開価格で入手するには、多数の証券会社に口座を開設する必要がある上に、抽選に当たるかどうかは運次第だ。
それなら、誰にもチャンスがあり、しかも高い確率でキャピタルゲインが得られる戦略を検討してみてもいいだろう。IPO株を上場日の初値で買って、その日の高値で売るデイトレード戦略である。
IPO株の上場日の値動きを見ると、ほとんどの銘柄は初値がついた後も買われるが、終値を見ると初値を維持できていない銘柄の方が多い。