年金収入だけで老後を過ごすなら“事前準備”が欠かせない(写真:イメージマート)
老後の生活を支えてくれる年金。不安のないゆとりある暮らしを実現するには、どれくらいの受給額があればいいのだろうか。年金のみで生活費をまかなえているという3人の女性たちが、リアルな家計事情を明かす。【年金暮らしの家計簿・後編。前編記事から読む】
30代からかけていた個人年金で悠々自適
趣味の料理を生かし、自宅に友人を呼んで食事会も開いている
ユーミンさん(仮名、69才)は、神奈川県在住のひとり暮らし。子供はおらず、63才で夫と死別後は愛猫と持ち家に暮らしている。大手出版社の総務部に40年以上勤務し、65才から年金生活となった。現在は無職だ。
ユーミンさんの年金受給額は個人年金と合わせて総額月約42万円。内訳は、厚生年金約18万円、企業年金約14万円、個人年金約10万円。退職金は貯金に回したため、65才以降は働かずに年金だけの生活を送っているが、それでも年に数回、旅行や観劇を楽しめているという。
ユーミンさんの家計簿(1人分)
「35才から老後のことを考えて、個人年金をかけていたのが功を奏しました」(ユーミンさん・以下同)
とはいえ、無駄遣いはしない。食費は節約し、ポイ活にも励んでいる。
「夫との死別は予想外でしたが、私はコントラクトブリッジというカードゲームが趣味で、これのおかげで寂しさを感じないでいられます。ゲームのできるサロンに週2回ほど通っていて、半日遊んでも費用は約1000円。脳トレにもなります」
愛猫と穏やかに暮らす
老後を見据えて事前に準備をしておくと、女性のひとり暮らしでも豊かな年金生活が送れる。とはいえ、幸せを感じられるのは、趣味を通じて人と接するときだとか。お金同様、友人も財産のようだ。